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ゲロ吐くダンゲロスを待つ ~飛行迷宮学園ダンゲロス~

飛行迷宮学園ダンゲロス―『蠍座の名探偵』― (講談社BOX)飛行迷宮学園ダンゲロス―『蠍座の名探偵』― (講談社BOX)
(2012/06/02)
架神 恭介

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 そろそろ新刊が発売されてもいいのでわないか。
 発売当初に読んでとりあえず乾きを癒やすことができた本作の感想文をなぜ、八ヶ月も経った今書くのかというと、再読したからに他なりません。あの頃は前の仕事を辞めて先の見えない状態でしたし、自分がWEB上に投稿しているキャッスルガード・ヒーローズの更新(初緑との合作)で忙しかったこともあって、ブログ関係はもうほぼノータッチでしたから、本作に限らずあの時期に消化した数々の作品の感想は今も私の頭の中です。

 ダンゲロス。現在マンガも連載されているスプラッタ異能青春小説のシリーズ、その二作目である蠍座の名探偵ですが、再読してもやはり面白い。風呂に入って読み始めて読み終わったので体中の水分がやばいことになってます。止めどきがない作品なのでむべなるかな。というか第六ポンプと南極点のピアピア動画を二冊買ってきたのになぜ既読のダンゲロスを読んでしまったのか今でもよくわかりません。第六ポンプはこれを書き終わったら読むつもりです。
 
 ダンゲロスと私には浅からぬ、かといってとくに深いわけでもない縁があるわけで、普段読んだ本について質を問わず「読め読め」と七分冗談で適当に勧める迷惑な私が、かなり本気でまわりに勧めまくったほどドツボにはまった作品であります。戦闘破壊学園ダンゲロスは私の純粋な心を陵辱しつくしたといっても過言ではありますまい。圧倒的被暴力感に苛まれた私は、もはや頭を垂れて許しを請い、あらがう手段をなくしてしまった少女のように(ry
 第一作『戦闘破壊学園ダンゲロス』については、今では公開自体が羞恥プレイのように思えてしまう私の支離滅裂な感想文よりも、ググって最初に出てくるレビューとかを参考にしていただくとして(そもそも作品の紹介をするのに、購入前の葛藤が文章の半分を占めているものはあまり適当でないと思う)、今回は第二作『飛行迷宮学園ダンゲロス』についての感想文を垂れ流していこうと思います。

 ええと、前作の感想文では私が如何にして第一作の購入に踏み切ったのかを書いており、これが珍しかったのか、発行元(講談社BOX編集部。現在コメントしていただいたアカウントはなくなっているようです)からちょっとヒキ気味のコメントを賜ったのがいい思い出になっているのですが、特に本書を購入するに当たり、ネタになるような葛藤はありませんでした。なにせ前作のおかげでダンゲロスの奴隷になっているのです。新刊が出たのであれば従順にAmazonの購入ボタンを押す他、どのような選択肢があるというのでしょうか。
 かようにダンゲロスの盲目的な信者と成りはてている私の言葉が、これからダンゲロスと出会う、もしくは至極まっとうにダンゲロスを楽しんでいる方にどれだけの力があるのかわかりません。きっと気持ち悪いに違いありませんが。とにかくプライム会員のおかげで翌日に届いた本書を一気に読んでしまったのが、一読目でした。

 正直に申し上げるなら、Amazonの不必要なまでに大きい箱を開いたとき、少し残念に思ったのは確かです。思った以上に薄い。一作目の異常な厚さは、確かにアレは異常なのだと頭で理解しているのですが、あのページ数でなければ作品が収まらなかったのもまた真であるのです。500ページを超えるからといって決して水で薄められているわけではなく、作者の欲望が詰まったスp、ではなく原液のカルピスの如くに濃厚で、ただの1ページたりとも削る事のできぬ、まさに完璧と言ってよい作品でした。であればページ数が単純に半分になっている本作は、そのクオリティが第一作と同じであるのは当然としても、ストーリーがただ半分の長さになっているというその事実が、満足度を半分に目減りさせてしまうのではないか。あの狂気に満ちた五時間の読書体験が半分になる。これは非情に残念なことです。これはもう作品の質とは全く関係なく、私がこのダンゲロスという作品に関わる時間が長いほどよいという、非情に個人的な欲求によるのでいかんともしがたい部分ではあります。
 
 読み終わった今の感想を一言であらわすのであれば、面白かったからはやく続きがほしい、ということに尽きます。
 ここからは何の配慮もなくネタバレされますので、第一作と本作を未見の方は先に読んでくるか、もしくは本コラムを読んだあとに綺麗さっぱり忘れていただくようお願いします。

・キャラクターについて
 ダンゲロスを語るのに最も重要な要素として、キャラクターがまず挙げられるのは間違いのないところだと思います。血しぶきの舞うキチガイじみた異常な戦闘シーンも、思い人を助けるために青春疾駆するシーンも、そこに存在するのは意思を持ったキャラクターです。狂気と淫靡と下品と青春と正義と上品が違和感なく同居する本作は、同じくネジの飛び散った意味不明な思考形態と、仲間を思いやるという至極まっとうな精神が違和感なく同居するキャラクター達に支えられているという私の考えは今も変わっていません。
 中でも今回、私の印象が大きく変わったキャラクターが範馬慎太郎です。前作から続投したキャラクターは大方の予想を裏切って、範馬慎太郎と夜夢アキラの二人なのですが、範馬の名前を見た時点で私がいかに残念に思ったかは、たぶんわかる人ならわかってくれるのではないかと思います。
 意外といい人だった範馬慎太郎。非情に冷静で危機察知能力にも長け、仲間の面倒見もよく性に関してもわきまえている、という、前作で私が受けた印象からはかなりかけ離れた描写になっております。戦闘破壊学園ダンゲロスではホモがハンマーを投げるだけの一発芸が、あろうことか重要人物の上位に数えられる白金を爆殺せしめるというKYなことをやってしまっただけに、他人からのそしりは避けられぬものでありましょう。それが今回の範馬はなにかおかしい。しかも特に番狂わせもなく順当に退場したのですから、かなりまっとうなキャラクターになってしまっており、私はただただ混乱するのみ。白金と一刀両の神聖なフラグを踏みにじったあげくモブのごとき死に方をしくさった範馬はどこに行ってしまったのでしょう。これではまるで主要登場人物のようではありませんか。登場人物紹介からはハブられてるけど。ちなみにもう一人の続投者、アキラはまた転校生に一方的に殺されるという非情にオイシイ立ち位置を堅持しております。彼はこれからもこのキャラクターを維持して欲しい。え、ユキミ? あれは登場に勘定するのはちょっと……黒鈴ちゃんも。
 主人公たる鈴木(表紙に登場している!)は異例中の異例、魔人だらけの異空間を走り回るほとんど唯一の一般人であり、超人的な肉体も意味不明な能力も持たない彼がここまで輝くというのも面白かった。もちろん彼の命を、まさに命を賭けて守る転校生がいてこそなのですが、魔人の抗争の中に一般人を放り込んだらどうなるの、という誰もが期待する役割を見事に果たしてくれたといってよいでしょう。主人公であるから当然ではありますが、彼が本作一番の功労者であるといって過言ではありません。

 そしてまた、本作においてほとんど無双と言える、八面六臂の大活躍をしたヌガーこと鵺野蛾太郎。番長グループたる魔人一派の目的が基本的に一般人の虐殺にある本作では、そもそも対抗できる力をもつのが転校生二人しかいないのですから、設定の時点で無双が約束されてはいる。攻撃手段もクワガタが突っ込むというしごく単純なものでして、それにも関わらずここまで魅力的なのはある意味不思議です。本作はミステリの形態を取っているわけでして、鈴木がミステリを担当する主役であるなら、蛾太郎はまさに殺し合いを担当するもう一人の主役であります。三人もいながらなかなかことをうまく運べなかった前作の三人に比べても異常なハイスペックで、むしろあの程度の策略で死んでしまったのが逆に納得いかないというか、まあ、どこかで死ぬキャラではあったのですが、ちょっと残念です。願わくば再登場を。

 反面、番長グループがかなりの部分で、蛾太郎に一方的に殺されるという展開は少し物足りなくもありました。相変わらず命が軽い本作ですが、前作のような前日譚がないので、キャラクターへの没入感自体は劣ります。比較的描写の多い鈴木、蛾太郎に比べると、中核を成すチグリスや大銀河、夢路。続投の範馬、アキラなどに比べるとどうも印象が薄い。ぎゃんやダース・キンあたりはついでに殺された感が強いし、ポイズンジャイアントパンダは「ただのジャイアントパンダではない。ポイズンジャイアントパンダなのだ!」の一発ネタくらいしか見るべきところがなく、なかなか勿体ないと言わざるをえません。蛾太郎撃墜の功労者である二人も最初に登場した後は長いこと描写がありませんし。長さ、そしてミステリであるという前提の本作ではしかたないのかもしれませんが、私が前作と比べていくらか満足感が低いと言ったら、やはりこの点に尽きると思います。

・ストーリー
 前述したように、また本作の「はじめに」に書かれているとおり、飛行迷宮学園ダンゲロスはミステリです。正直に申し上げて私は「はじめに」に書かれていたことをギャグの一種だと思っていたので(前作を読んでいたのにも関わらず)、至極マジメにミステリの様相を醸し出してきたときにはやはり混乱したのですが、読み終わってみれば納得、なんともミステリな作品でありました。鈴木がどうやって魔人に対抗するのかをずっと楽しみにしていたのですが、なるほど、非常に納得のいく展開でした。
 そもそも私が「はじめに」をギャグだと思っていたのは「魔人が殺し合うのがそもそもダンゲロスのウリ」であるからして、前作にだって張られた伏線がどんどん解消されていくという謎解き要素は普通にあったわけです。なので番長グループが主張する魔人虐殺の犯人だってどこかで判明するのは明らかであり、そんなことよりも如何にして番長グループと転校生が血みどろの殺し合いを繰り広げるのかに私が多大なる期待を寄せていたかは説明するまでもありません。頭を使うなら相手をカタにはめるほうに全力を尽くしていただきたい。
 という私のいかんともしがたい欲求は十分に満たされ、なおかつミステリとしても非常にしっかりとした結末を用意している、という事実は再度私をボコボコにするのに十分なほどでした。番長グループも蛾太郎も相手を殺すことに全力を尽くしており、それと同時にいくつもの「ミステリ的謎」が張られて、最後に鈴木が解き明かすという構成は見事と言わざるを得ません。実際の所ダンゲロスがシリーズを重ねるにおいて最も重大な懸念は、そのウリが逆に制限をかけてしまうことではないのか、という点だったのですが、逆に本作で「魔人が殺し合うのであればどんなジャンルでも展開できる」という、まさにダンゲロス的な解答を示してくれたのは嬉しいことこの上ないです。
『純情恋愛学園ダンゲロス』も『腐敗屍肉学園ダンゲロス』も『思想言論学園ダンゲロス』も、もはや夢物語でなくあり得るのです。悦びとはまさにこのこと。

 小説としてのダンゲロスに惚れ込んでいる私としては、ウォーゲームのダンゲロスに参加する意思はあまりありませんが、すでにそっちの方ではさまざまなダンゲロスが展開されているということです。いずれはそれらが文章の形で楽しめるのではないかと期待に胸を膨らませ、そろそろ発行されるであろう次回作を今か今かと待っているのです。三作目は一作目に匹敵するほど被暴力感が味わえると言うことですので「綺麗なダンゲロス」である本作が多少物足りなかった私は、以外と早く渇きつつある喉を限界まで枯らして自作に望むつもりであります。

追記:
 本作は初心者向けの、作者である架神氏の言葉を引用するならば「山の手育ちの清楚なお嬢様でもゲロまでは吐くことなく読める」作品として仕上がっています。頭おかしい成分は非常に縮小傾向にあり、下品担当は基本的に片平一人です。思春期の妄想がそのまま能力になる、という魔人の特性上、下品な能力が多くなりがちであるというのがダンゲロスの面白い点であるのですが、今回の魔神達はかなり人間ができており、まっとうなキャラが多い。「前作は人に勧めにくい」という意見が意味不明理解不能レベルでほうぼうに勧めまくった私としては「今回はまっとうすぎて勧めにくい」というジレンマに陥っております。確かに前回のノリをそのまま持ち込んでしまうとマンネリするので(私は大歓迎ですが)、今回のような楽しさも必要だと理解出来ます。しかし勧めるならばやはり戦闘破壊学園ダンゲロスのほうでしょう! そうでしょう! あの厚さもゲログロ的な内容も、どちらかというとダンゲロスは読んでゲロ吐いてなんぼであるからして、そろそろなにが言いたいのかわからなくなってきましたが、こういう意見もあるのだとここに表明しておきます。
   
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